2010年度第2回 石川県エルピーガス保安センター協議会 

 石川県エルピーガス保安センター協議会とは、調査員に対する再教育や情報交換等を行い、技術の向上や見解の統一を図る為に、石川県の同業者が集結し協議、勉強する会です。
 今年度第2回の研修会は、2010年11月1、2日(月、火)にホテル百万石で23名の参加により開催されました。
 1日目は午後3時~5時まで、2名の講師の方から『事故半減のための緊急対策(第3弾)の実施について』『エネファームについて』を研修致しました。

『事故半減のための緊急対策(第3弾)の実施について』

  ㈳エルピーガス協会では、事故半減に向けて、緊急対策を実施しています。
 ★直接担当でなくても、危険を見つけたら知らせてあげてください。
Ⅰ 埋設管事故防止
 ★他工事による事故防止のため「ガス屋さんに言ってある?」と確認してほしい。
Ⅱ 業務用厨房施設当のCO中毒事故防止
 ★CO(一酸化炭素)は無色無臭なため気づきにくいので、ガス機器使用の際は必ず換気扇をつける。
Ⅲ 販売事業者に起因する事故防止
 ★空家にガスボンベが放置されていたら知らせてあげる。
その他の事故防止対策
 ★ガスコンロ周りの事故防止に関する注意喚起として、安全な器具に替えるように安心を提供する。

『エネファームについて』

燃料電池とは

 燃料電池とは名前に「電池」とありますが、発電装置の一種です。
「水素」と「酸素」を化学反応させて、直接「電気」を発生する装置です。この時排出されるのは水だけなので環境に優しいシステムと言えます。
 直接電気エネルギーに変換できるため理論効率が高いといえます。(送電ロスがない)

燃料電池の種類

 燃料電池は、中心にある電解質を2つの電極ではさんだ構造をしています。この電解質の種類によって①固体高分子形 ②りん酸形 ③溶融炭酸塩形 ④固体酸化物形 ⑤アルカリ形の5つにわけることができます。
 電解質とは、電子を通さず、イオンのみを通す物質のことで、液体や固体のさまざまなものが有ります。燃料電池では、電解質を通れない電子が外部回路を流れ、電気を取り出すことが出来るのです。

 ①固体高分子形(PEFC)燃料電池がエネファームの名称で一般家庭用用途として商品化されたタイプのものです。
 

エネファームの構造

①燃料処理装置
:LPガスと水蒸気を反応させて水素ガスを取り出す装置です。
②空気供給装置
:空気(酸素)を燃料電池スタックに供給します。
③燃料電池スタック
:燃料電池の心臓部です。水素と空気中の酸素を化学反応させて直流電気を作ります。
④インバーター
:燃料電池スタックで作られた直流の電気を家庭の中で使われているのと同じ交流電気に変換する装置です。
⑤排熱回収装置
:燃料電池スタックで発生した熱を回収し、お湯を作ります。
⑥貯湯槽
:排熱回収装置で作られたお湯をため、必要な時にお湯を供給します。
⑦バックアップ給湯器
:貯湯槽のお湯が足りなくなったときに作動してお湯切れを防ぎます。

工事内容・価格・補助金

 家庭用燃料電池(エネファーム)の構成機器は、燃料電池発電ユニットと貯湯ユニット、リモコンユニットとなります。設置スペースのほかにメンテナンススペースを含めたスペースは約2.7m×0.9mです。
 燃料電池の価格はメーカーや機種によって違いますが、補助金制度が有ります。
詳しくは組合員(販売店)にお尋ねください。